COLMUNコラム
サステナブルコレクション 食材紹介④ダチョウ
- DATE
- 2021/06/10
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今回ご紹介するサステナブルな食材は「ダチョウ」です。
なかなか流通している食材ではないので、どんな味だろうと思われる方も
いらっしゃるかもしれません。
ダチョウは見た目は牛肉の赤身部分のようで鮮やかな色をしています。
脂肪分も少ないのでサッパリとしており、鉄分が多く含まれているので少しハツのような風味も感じます。
柔らかくってとっても美味しいお肉なんですよ!
最近では、ダチョウのお肉が低カロリー・低脂肪・低コレステロールで鉄分が多いことから、
美容や健康食としても注目されているそうです。
なぜ、ダチョウがサステナブル食材なのでしょうか。
その理由は、地球上に増えすぎている家畜、主に牛の代替え食材として注目を集めていることにあります。
現在では、人口よりも家畜の方が多いとも言われているのですが、
飢餓の地域がある一方で、熱帯地域などの植物を伐採し、
人ではなく家畜のための穀物の生産をしている事実もあるそうです。
また、穀物生産のために地球上の多くの水を使っていたり、
エサとなる穀物の輸送にかかる環境負担もあります。
ダチョウは穀物ではなく牧草を主にエサとします。
牧草だと国内でも生産できるので、環境負担を軽減できる効果もあるそうです。
(牛肉100gを食べると、穀物を約1kgを食べる計算になるそうですが、
ダチョウ肉100gですと、穀物を約300gを食べる計算になります。)
また、牛の消化の際に出るゲップに含まれるメタンガスが温室効果ガスの代表とも言われ、
地球温暖化に影響を与えているそうなのですが、
ダチョウはゲップをほとんどしないので、こういった面でも地球環境に優しい食材とも言えます。
90年代後半の狂牛病問題から、ヨーロッパをはじめとした諸国では
ダチョウ肉が牛肉の代替えとして注目されはじめ、
地球温暖化などサステナブルな視点から、現在再度注目を集めています。
日本ではまだまだダチョウの生産をしている牧場は少ないそうなのですが、
CRAZY KITCHENでは、栃木県小山市の「小山だちょう園」さんのダチョウを使用しています。
広い敷地でストレスを感じぬようにのびのびと育っているダチョウは、主に桑の葉を食べているそう。
小山だちょう園のある小山市は、古くから養蚕業が大変栄えた地域だそうで、
今でも桑の木がたくさんある地域なのだそうです。
実はレアでも美味しく食べられるダチョウのお肉。
サステナブルコレクションでは、炭オイルで香り付けをした後に
焼き目だけを付けて赤身の残ったレアの状態に焼き上げたら、
細かくカットして、ピクルスと共に「ダチョウのタルタル」へと仕上げました。
ピクルスの酸味で爽やかに仕上げたタルタルは、
タピオカから作ったチップスの上に乗せて、
パリパリっとした食感と共に
柔らかなダチョウのお肉の美味しさをお楽しみいただけます。
まだまだスーパーなどでは流通していないダチョウ肉ですが、
今後は牛肉などの代わりに店頭に並ぶかもしれませんね。
次回は「漁業をカッコよく」をコンセプトに集まった東北の若手漁師集団フィッシャーマン・ジャパンが生産する、
「銀鮭」をご紹介します。どうぞお楽しみに!