COLMUNコラム
CRAZY KITCHENの作り方
- DATE
- 2019/09/15
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CRAZY KITCHENは2015年の1月よりブランドとしてスタートし、
オーダーメイドのケータリング事業を行なってきたわけなのですが、
なぜ、オーダーメイドでケータリングを始めたのかというと、
「なんでパーティー料理ってこうなっちゃうの?」という疑問からスタートしています。
個人の結婚式でも法人のパーティーでも、そこにはテーマがあって、
伝えたい思いがあり、考え抜かれたコンテンツと会場装飾があります。
それなのに、どのパーティーでも料理だけは切り離された存在として
決まったプランからメニューを選び、お腹を満たし、
歓談中の添え物以上に役割を果たせることもなく、
料理自体に注目が集まることもない…。
そして、ブッフェに至っては「色々食べられる」ことが売りのひとつになっているため、
大量に作り、大量に残って、大量の残飯として捨てられる運命にあります。
(※すべてのパーティーに当てはまるわけではありません…!)
ゲストも決まりきったパーティーメニューに関心はなく、
どのパーティーで何を食べたかなんて、全く覚えていない…。
そんな現実に対し疑問を感じたのと同時に、
もったいない、食にはもっともっとポテンシャルがある
と思ったのが、オーダーメイドをスタートしたきっかけです。
「食時を、デザインする。」のコンセプトのとおり、
弊社では、食事だけではなく、食事を楽しむ空間、時間、コミュニケーションを
トータルでデザインしています。
まずはクライアント様からご依頼があった際に
「どんな料理にしたいですか?金額は?ボリュームは?」
という質問をするのではなく、
「どんな会で、伝えたい想いはどんなことですか?」
「ゲストにどんな感情を持ち帰ってもらいたいですか?」
と、全体像を共有するヒアリングを行なわせていただいております。
ご依頼いただいたパーティーがどんな会なのかを把握した上で、
金額、ご人数を考慮し、その会がより盛り上がる料理、
パーティーのコンセプトを伝えるツール、
コミュニケーションが生まれる盛り付け、などを考えていきます。
8月にご依頼いただいた株式会社ZIZAI(ジザイ)様の
オフィス移転パーティーを、ひとつの例としてご説明させていただきます。
株式会社ZIZAIは、「ジダイを、ジザイに、つくりだす。」をメッセージに、
VR事業等を行うベンチャー企業です。
事業拡大に伴うオフィス移転のパーティーで伝えたいメッセージは以下のようなこと。
・ZIZAIのことをあらためて知ってもらう
・すごいねって期待してもらう
・これからも応援しようと思ってもらう
そして、弊社でご用意させていただいたアウトプットは、主に以下の2つになります。
①ビジュアル
カラフルなアメーバ状のものが動いているHPと同じイメージになるよう、
カラフルなFOODがテーブル一面に広がっているブッフェをご提案しました。
(株式会社ZIZAI様のHP)
(ご用意したブッフェ)
②コミュニケーション
そして、料理は「自由自在にタコスを作っていただく」内容に。
生地の味は7種、ソースは4種、具材は3種。
これらを自由に組み合わせ、召し上がっていただきました。
「どうやって食べるの?」
「自由自在に組み合わせて召し上がってくださいね」
「何巻いた?」
「あぁ、ZIZAIだからね!」
「色が斬新!すごい!(すべて自然の色で作っています)」
とコミュニケーションが生まれる時間になりました。
(タコスの生地もすべて手作りで作っています)
(ウェルカムドリンクもZIZAIイメージに)
弊社が目指しているのは、単にSNS映えするようなオシャレな料理ではありません。
会のコンセプトや主催者の想いを代弁し、ゲストの記憶に残るような料理。
ゲストの感情が少しでも動き、その人にとってきっかけや新しい体験となるような時間。
適切な内容と適切な量で、大量のゴミを出さないパーティースタイル。
そんな総合的な食体験を目指しています。
食に興味のなかった方が「食って可愛い、面白い」と思ってくださったり、
その会に期待していなかった方が「来てよかった、楽しかった」と思ってくださったり、
「こんなの初めて!すごい!」と感動を生むような時間だったり、
その日その場にしかない「食時」を、これからもプロデュースしていきたいと思います。
これを読んでくださっている皆様と、どこかでお会いできる日を
スタッフ一同、楽しみにしております。